出来なくて当たり前 出来たら男前

青年海外協力隊fiji野球隊員備忘録.小言戯言独り言。

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逃したサカナ

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東日本大地震から8年

 

ここフィジーでは日本のニュースから遠くなる

 

それでも毎年思い出すのはレミオロメンの”3月9日”が好きだから

 

 

そして当時好きだった女の子の誕生日を挟んでの3.11

 

 

 

 

大きく揺れるネット。ヒビの入ったグラウンド

スクールバスが走れないから親が迎えに来るまで練習をしたあの日

 

1ヶ月近く部活もない学校もない不思議な時間を過ごした高2になる春

初めて出来た恋人に会いに行くも計画停電で電車もバスもダイヤ通りに動かなくて

あの時間が、あの1ヶ月が異常に長く感じた

 

 


レミオロメン - 3月9日(Music Video Short ver.)

↑↑↑これが弾きたくてギターを始めて1年が経ちました。

野球でもなかなか出来ないマメが指先に。 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで土曜の練習にこなかったの?」

 

 

 

 

日曜の夕方に選手からメッセンジャーが入った。

 

先々週の土曜に休暇を貰って任地外に出かけた。

 

お世話になっている方々が任期を終え 人の入れ替えが多くなるこの時期

 

“最後のチャンス”と海釣りに誘って頂いたのだ。

 

 

 

土曜のお誘いは殆ど断ってきた。

 

任期中で最後になるかもしれない土曜休みをとって遊びに出かけた翌日のこと

 

休むことにももちろん後ろめたい気持ちがあった。

 

 

 

友人に話したら「いいことじゃん」と笑って こう続けた

 

 

彼らの中でグラウンドにケントが居ることが“当たり前”になっていたと言うことだから、それは嬉しいことだよね。

でも、ボランテイアとしてはそれで終わってはいけない。ボランテイアはいつか居なくなる存在だから。居なくなる準備をしなきゃ。

 

 

自分としては単純に「あいつサボったな」と思われたのかと考えて居たけど(笑)

 

 

 

居なくなった時にしか気づきやしないんだから

 

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人生初の釣りはフィジーの海でデビュー

 

キャスティングと言って針のついた竿を遠心力を使ってしならせる様に振り回すのですが、これが結構難しい。

 

野球で言う投球ホームに近いが故に右手を離してしまい何度も釣竿ごと海に投げそうになった。

 

 

ルアーが着水した瞬間に糸をまいて魚をおびき出す、この時の擬似餌の動かし方に経験の差が出たように思う。

 

エンジンを二つもつけたゴッついボートで海の上に6時間

 

先輩方4名はみんな2匹以上釣り上げていたものの、大嶋はと言うもののNO HITでした(笑)

 

一度だけ魚が掛かった瞬間があって、すぐに皆んながサポートに来てくれるも、引きの強さに竿が折られて逃げられてしまった。

 

単純に経験、技術不足で折ってしまったと自分では理解して居るが「あんだけ折れるってことは、きっと大物だったんだよ」とみんなに慰めて貰った。

 

 

何度も言われるとそんな気がして来る。

 

「一回だけ引っかかったのが大物で、竿を折られた」

 

同居人に釣果を尋ねられたときもそう伝えた。

 

 

 

 

 

 

 

Every fish that escapes, appears greater than it is.

 

 

 

 

 

「逃がした魚は大きい」

【意味】

逃がした魚は大きいとは、一度手に入れかけて失ったものは、実際よりも大きく(素晴らしく)見えるものだということ。

【注釈】

三寸ほどの鯛でも、釣り落とせば目の下一尺の鯛に思えてくることから。

 

 

過去の事象を人は記憶の中で過大評価する事がある

 

良い思い出もそうじゃない思い出も

 

”失って初めて気付く”とか”思い出は色褪せない”とかそーゆうやつ

 

 

 

 

 

 

今回お世話になったとこの船長は釣った魚を海に返すことを許さなかった。

 

釣りの事は詳しくないけど、釣って魚でもサイズが小さければ海に返すことが良くあるそう。(小さいものまで取ってしまうと産卵総数が減り絶対数が減ってしまうから?)

 

国や海域によって基準は違えど時期や針のサイズなどで決まりを作っているらしい。

連れて行ってくれた先輩方も“返し”のない針を使っていた。

 

「釣ったのをリリースしたら、その海ではもう釣れなくなる」と言うのです。

 

  1. 一度人間と戦った魚が海に戻ると、人間の使うルアーや船の特徴なんかを仲間に教えて、魚達が賢くなる。

そんなおとぎ話のような事があるのだろうか(笑)

 

 

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日本にはサクラマスと呼ばれる魚がいる。

 

川に生息するヤマメの一種だ。

 

卵の段階ではどちらも一緒だが孵化して稚魚になった後の生存競争で違いがうまれる

 

動物界は弱肉強食

 

体の大きな強い個体が餌のたくさんある場所を占領すると:陸封型

 

体の小さな弱い個体は餌を求めて海へと降りる:降海型

 

 

海へ降りた小さな個体は、川よりも良質な餌を喰らい強くなって川に戻って来る

 

海から戻って来たヤマメのことをサクラマスと呼ぶそう

 

日本にいた頃よく観てた番組で言ってました

http://www.ntv.co.jp/aozora/location/cat685/

 

 

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ここまで来てやっと野球の話です(笑)

 

今年1月に行く予定だったU-12 Oceania Championshipが中止になった事は前回の記事にも書きましたが

 

 

no-swing-no-hit.hatenablog.com

 

まさにコレが“逃がした魚”でした。

 

しかもかなりデカイ

 

1年に一度の国際大会

 

2年という任期も考慮すると尚更大きな魚を逃しました。

 

正直なところ1月中旬まで落ち込んでいました。

 

 

ところが先月 嬉しいニュースが入ります。

 

 

 

 

 

同僚:「W杯のワイルドカード枠にFijiが選ばれたよ!!!!!!」

自分:「ワールドカッぷぅぅう⁉︎...んェ!?ドユコト?!」

 

 

 

 

 

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逃げたはずの魚がデッかくなって帰って来ました。

 

と、言うわけで雑な紹介になってしまいましたが

大嶋の教え子達がW杯に出場します

(正確には出場権を得ただけ)

大会が任期終了後なのでナショナルコーチとして、帯同できるかは現時点では明言できませんが今はできる限りのことをしたいと思います。

一応任期延長の申請も…

 

 

対戦相手は、日本、台湾、キューバチェコ、南アの5か国です。

 

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今は驚きと不安(世界規模のドッキリなんじゃないかと言う疑い)で頭がパンクしそうですが、このチャンスをモノにするべく準備に追われています。

 

世界大会となれば当然お金も必要になって来ます。

裕福でない選手が殆どなので、応援キャンペーンの準備やクラウドファンディングの手続きを始めています。

 

 

 

ここに来てお金集めやキャンペーン用のTシャツ作りで事務作業が増えて来ました。

「子どもたちと野球がしたいよー」と言うのが本音の叫びですが、この準備がどれだけ大事か流石に自分でも解っているので今は苦手なPCを叩き続けます。

 

 今度こそ逃がさない

 

せっかくサクラマスが帰って来たから

 

 

 

NO SWING

NO HIT!!!!!

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