出来なくて当たり前 出来たら男前

青年海外協力隊fiji野球隊員備忘録.小言戯言独り言。

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ぶたこ

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BUTAKO-ぶたこ

 

 

フィジー初日のブリーフィングで教えられたフィジー 語。

英語で言うところのsteal

Fijiの言葉で「泥棒」という意味です。

 

 

 

 

私は野球隊員なので活動中は「盗塁」の意味でBUTAKOとよく使います。

 

フィジー野球の今のレベルで盗塁をすると殆どフリーパス状態になってしまうので基本的に「盗塁はナシ」と言うソフトボールのようなルールでやっています。

 

それでも走るのが大好きなフィジアンはバンバン盗塁します。

「走るな」って言っても走る。

僕の目を盗んでは走る。(盗めて無い)

戻される事が分かってても走る。

 

普段ダラダラしてるのに、そーゆうところだけやたらと走るんです。

 

 

 

ただ走るの大好きな彼らも絶対に走らない日があります。

それはグラウンドの反対側に警察がきている時。

(市営のグラウンドなので他のスポーツと共有している)

 

フィジーにはラグビークリケットのシーズンがあって、警察やミリタリーのチームが練習や試合をやっている事がある。

 

警察や軍の男たちが集まっている中で「BUTAKO」なんて言った日には何が起こるか

 

 

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雨の日にスライディングの練習をする の図



 

BUTAKO-ぶたこ!

 

 

 

 

引ったくりやスリにあったら、とりあえずコレを叫べ

そう教わった日から もうすぐ2年が経とうとしています。

 

 

3月の終わり

 

自宅が空き巣の被害に遭いました。

 

裏口のドア(木製)をぶち破られ、現地の通貨を取られました。(バリカン、半ズボン、その他)

 

 

 

 

 

 

そして先月またもや自宅が空き巣に入られました。

 

前回とは別の扉から(鍵を壊して)侵入された模様です。

 

 

 

今回は金目のモノを根こそぎ持っていかれました。

 

財布(日本円、クレジット、キャッシュカード)一眼レフ、ノートPCJBLスピーカー、電気シェーバー、ギター、カバン×2、運動靴×3、プロテインkg、その他

日本円にして被害総額41万円ほど

 

 

 

 

 

 

 

 

実はこの空き巣は2回目の被害ではなく3回目

 

1週前の月曜にも家宅侵入未遂事件が起きています。

 

 

 

昼の1時前に、自宅に忘れ物を取りに帰ってきていた私はトイレで一息ついていた。

 

自分の便意と向き合い下腹部に力を込めているとトイレの外に足音が

 

壁を1枚挟んで外は裏口。先月空き巣の被害に遭い扉を修理し鍵を追加して在る。

 

 

まさかと思い息を潜めていると

 

 

ガチャガチャと言う金属音(1枚目の扉の鍵を壊していた?)の後に

ドンと言う何かが扉にぶつかる音

 

まさかが確信に変わり、犯人を写真に収めようと立ち上がる。

 

音を立てないように尻を拭き

水を流さずに便座を下げ

パンツをあげズボンを上げ

物音を立てずにトイレの外に出る

窓から犯人の顔を拝んでやろうとリビングに向かおうとしたその時

 

 

バタン!

 

 

トイレのドアを無意識(いつものクセ)で閉めてしまった。

 

 

音に気づいた犯人と思われる男が

 

「やべっ」と舌を出しながら走って逃げていくのを

「やべっ」と舌を出しながらリビングから見ていた

 

声が出なかった

 

恐怖なのかなんなのか

 

「しばらくそこから動けなかった」

犯罪被害に遭った人がよく言うあの言葉。まさにそれだった。

 

 

後から気がついた事だが、事件当時 すぐに職場に戻るつもりだった自分は玄関の扉を閉めていなかった。

もしそれに犯人が気がついていたら、リビングで鉢合わせていたかもしれない。

 

命拾いしたのは犯人だったのか私だったのか。

 

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部屋の中を荒らされ途方に暮れている の図



 

 

 

この4週間で3度も自宅が狙われている。

大通りに面している一番手前の家。と言うロケーションに加え

周りが木に囲まれ外から見えない。と言う狙いやすく逃げやすい好条件な家

 

周辺の家でセキュリティを置いているのはウチだけと言うのが余計に目立つし

その上セキュリティは夜間しか居ない

 

時々BBQなどパーティをしているのが通りから見える

 

 

狙ってくれと言っているようなものなのかもしれない

 

 

2度目の事件があった際にも「荷物を持ってドミトリーニ移ってくれても良い」と言うことを提示されたが断った。

週末に自宅でお世話になった人の送別会(BBQ)をする予定があったからだ。

 

 

 

JICAの方や大使館の方、日系企業の関係者やその家族の皆様には日々お世話になっている。

もちろん仕事は現地の人ともに動き同じ時間を共有している。

 

首都とは言え娯楽と呼べるものは殆どなく邦人関係者とのスポーツが週末の恒例になっている。

それ以外にも私の活動で教え子の練習相手になってもらって居たり、公私ともにお世話になっている。

 

 

よく遊んでもらい支えて頂き、助けられてばかりの我々が返せる事はなんだろう。

コレは同居人とよく話していることなのだが

我々が返せる事なんて殆どない

 

ボランティアと言う身分の我々が給料を貰っている方々に返せるものというのは

「お金以外の手間暇をかけた何かしかないだろう」と

 

 

 

それが自宅に招いてBBQをして楽しんで貰うと言うカタチになっていたのだ

 

 

 

2人で話し合って自宅に残ると言う決断を下した際も、そこは変えずに行こうと決めた

 

 

それが裏目に出たのかも知れない

 

「空き巣にあっても尚、パーティーしてるぞあいつら」と思われたのかも知れない。

 

 

 

もちろん戸締りは厳重にして居た

 

それでも目立って居たのか目をつけられて居たのか

 

 

 

反省はしても後悔はしない 

と言う謎のポリシーのもとに生きている自分としては今回のBBQはやはり反省するべきところだろう

 

 

 

海外での生活において「目立ってはいけない」と言うのは基本の基

 

 

今回の件は大いに反省して残りの人気を安全に過ごしたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学生時代からお世話になってる人が

 

 

 

「苦しい時は人から盗んででもいいから生き延びろ

 

 その代わり自分に余裕がある時は進んで分け与えろ」

 

(と言った趣旨の)言葉を胸に生きていると話してくれたことがある。

 

 

 

 

その人には何度も救って頂き、その話を自ら体現しているような人だ。

 

自分はあの話をフィジーに来る前に聞いて居たので、今回の事件も何と無く許せている(と言うか色々諦めている

 

 

 

 

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1時間後「ごめん指紋取れなかったわ」



 

警察のレベルだってまだまだ低いし

現場検証だって写真を撮って調書を書くだけ

 

誰を訴える事も出来ないし、取られた物も返ってはこない

 

 

だったらもういいや

 

罪を悪んで人を悪まず

 

 

 

 

俺のカメラやギターで誰かの笑顔を作ってくれ

俺のカバンや靴で喜ぶ人が居るのなら全て許そう

俺のシェーバーでヒゲを剃って俺のプロテインで強くなってくれ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんて言うつもりはサラサラありません。

 

 

 

 

 

 

 

「隣人を愛せよ」とキリストは言ったけど

「隣人のものを取ってもイイ」とは言ってないはず

 

なんでも懺悔すれば許されると思うなよ

 

(一人称が「俺っち」になる呪いをかけておきました

 

 


空気階段 コント 『クローゼット』

 

 

 

NO SWING

NO HIT!!!!!

 

 

 

 

 

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