出来なくて当たり前 出来たら男前

青年海外協力隊fiji野球隊員備忘録.小言戯言独り言。

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本音とホンネ

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いよいよナショナルチームオセアニア遠征当日になりました。
今日7年ぶりの国際大会にフィジー野球が挑戦するたびが始まります。

 

子どもたち、いや選手たちは驚くほどのスピードで変化しています。

この2ヶ月で少なくとも5000スイング5000キャッチ5000スローを全ての選手がこなしました(計算上)

 

練習の質も大事ですが(数も大したことはないですが)フィジアンの少年が自分の時間を野球に割いて努力をしたということ大きいです。

 

特にバッティングは見違えるように伸びています。オセアニアでも通じるだろうか…

 

野球の技術の他にも、チーム力というかコミュニケーションとかリレーションシップというか、あとはリスペクトとかマナーとかカタカナばかりですが数字では表せない部分の変化も見られます。

 

こっちはどこに行っても通じることなのかな。

 

chengeを求めてchalengeしてきた結果得たchance。

 

それでも唯一変わらないものは「楽しむ」気持ち。

 

キツイトレーニングでも、雨の日の練習でも、コーチに怒られていてもいつでも楽しめちゃう彼らはこの先どんなことがあっても楽しめちゃうんだろうな。

 

そんな13人の少年たちの人生を変える旅に今日出発します。

 

期待と不安と緊張といろんなものをひっくるめて最高の7日間にしたいと思っています。

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やっと真っ直ぐ歩けるようになりました(笑)

 

と、その前に。

 

本音と建前。なんて言葉が日本にはありますが、先日同期隊員(同居人PT)が活動先に診療に来てくれた際のことを…

 

日頃から数人の選手が体の痛みを訴えていたことと大会前の追い込み(練習)の疲労も考慮してプロに体を診てもらうことに

 

とはいえ、相手は思春期の少年。

 

大して痛くもないのにここぞとばかりに大げさに訴えてみたり

ホントは痛いのに何ともないように振舞ってみたりと指導者は選手を見て聞いて判断しなくてはいけません。


一人の選手が数日前にダイビングキャッチで胸を打ったことによる痛みを訴えていました。

 

明らかに腫れている。素人目に観ても内側に異常があるのは間違いないと言える状態。
それでも「出来る。やりたい。」と言って聞かない本人を何とか話して無理矢理休ませてきた今週。


プロに判断してもらった結果、「骨がずれて靭帯が損傷している」とのこと。

「痛みが引くまで休ませるしかない。これ以上の治療は出来ないし一生このまま。このままスポーツを続ける選手もいるし、やめてしまう人もいる」

 

不安げな表情で選手と同僚が聞いている。


痛みがある以上は最高のパフォーマンスはできないだろうし更なるケガの恐れもある。
ただ、今休ませたところでケガの状態が良くなることもない。


そんな状態の選手の起用法とは、指導者はどんな判断をしたら良いのだろうか。

 

ケガに悩まされる選手の気持ちもわかるし、やらせてあげたい気持ちもある。


ただ、ケガをかばったプレーで更なる事故を呼ばないとも言えない。選手としての将来性ももちろん、それ以外の可能性をも摘むわけにはいかない。

 

 

どっちも本音。


彼の起用法については今も決められずにいる。

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徳さんいつもお世話になってます。いつかチーム専属フィジオに…

 

 

チームの方針。というか自分が野球を教える上で一番大事にしたいと考えているのが「楽しむ」ということ。これは教えなくても彼らは出来るし彼らに教えてもらうことの方が多いのかな。

 

他にも「尊敬」とか「挑戦」とか日本の野球で学んだものも少しずつ取り組んでる。

 

 

    Enjoy everything
    Full power play
   Go Forward
    Overcome against yourself
    Respect one another
Always Try harder

 

EFFORT(あんまり努力は強制したくないのだけど語呂が良かったので)


その中で選手に一番言ってきたのが「全力でやる」ということ。

 

どんな時にも全力を出し切れる選手になってほしい。

体調が優れない、調子が悪い、色んな理由で人間は100%の実力を発揮できないことが往々にしてある。

 

ちょっと深爪だとかささくれだとかでパフォーマンスは落ちる。

 

そんな時こそ「体調が悪い」と言い訳をせずに、出せるだけの力を出し切ってほしい。

普段の70%の力しか出せない時に、70%出し切れる選手になってほしい。

全力を出して初めて自分の実力がわかるし、変化や成長もわかる。

 

「練習の全行程3時間ぶっ通しでダッシュしろ」とかそーゆうことを言ってるんじゃない。
オンとオフをしっかり作ろう。

 

全打席ホームランを打てとか三振をいっぱい取れって話じゃない。
バットを思いっきり振るとか、一塁まで全力で走るとか、誰にでも出来ること。


誰にでもできることを一生懸命やろう。

 

 

このFull power playは口を酸っぱくして言ってきました。

 

もちろん、全力でやったからヒットが打てるか?って言ったら打てない時もある。

 

勝負事。相手も勝ちたいから全力でぶつかってくる。絶対に勝てるって言うわけでもない。


毎日100回バットを振ったらプロ野球選手になれるわけでもない。

 

でもやったらその分は近づく。
やらなかった自分より間違いなく近づく。
可能性が少し増える。

 

出来ないより出来たほうが楽しい。
知らないより知っていた方が楽しめる。

 

やってもやらなくてもいい遊びだからこそ、どうせ時間を割くなら本気でやろうぜ。

 

上手くなろうぜ。

 

上手くなった方が勝てる確率は高いし

勝ったほうが楽しいに決まってる。

 

 

 

これはいつしかのミーティングで言った話。
最後はやっぱり「楽しい」に行きつく。


最近では選手たちの口から「フルパワー」とか「100%プレイ」とかが出てくるようになったので、少しは浸透してきたのかな。


For winとかFor Fijiとか「勝つために」と彼らは言い、自分も彼らがそう言うならと厳しい指導もしてきたつもりです。


時には大きい声を張り上げたり、大雨の中でもバットを振り続けたりもしました。
彼らはよく続けてきたなと思います。

 

「勝つために」と何度も唱えていました。

ナショナルコーチとしてこの気持ちと言葉に嘘はありませんでした。

 


しかしフィジー野球協会の1スタッフ(野球普及員)としては、まずは今回の遠征を実施させることが何よりの大きな一歩だと考えているのも事実です。

 

 

今まで7年間も何度か国際大会への招待を受けていましたが、参加表明をしては選手が集まらなかったりお金が集まらなかったり様々な理由で実施できていませんでした。

それが実施できる。

 

自分たちでチームを編成して資金を集め、パスポートやビザの手配をしてと大変な道のりを経て今日まで来ました(自分は殆どグラウンドに居て、CPが走り回ってくれました)

 

他にも海外にいる教会役員や短期ボランティアの先輩や前任の野球隊員など多くの方の小さな活動行動の積み重ねの結果、今回オセアニア大会に参加することが出来ます。

 

こんなラッキーな瞬間に立ち会えるなんて本当に幸せな年の初めです。

 

と言ったものの、不安は山積み。

 

お金を滞納している保護者がいっぱいし、今週に来て中心選手のケガ。

空港に来るまでのバスでも警察が乗り込んできてフィジー語で怒られていたし、空港での手荷物検査でも何か没収されてるみたいだった。

 

飛行機でWi-Fi失くすし、ユニフォームと帽子は届かないですしお寿司。

 

何着て試合に出るんだろうか(笑)

 

こう何度もアクシデント?が続くと笑えてくる。

 

ケラケラ笑いながら日本語でここに書くことでどうにか冷静になろうとしています。


最初から準備万端な旅は自分には似合っていないけど、破天荒な旅を楽しんで無事に帰ってこれたらいいなと思ってます。


The important thing in the Olympic Games is not wining. But taking part.
The essential thing in life is not conquering, but fighting well.
オリンピックは勝つことではなく参加することに意味がある。
人生においても征服することではなく、よく戦うことだ。

 


選手の全力プレーでチームの勝利を願っているのも本音。

大きな事故ケガ無く遠征を成功させたいというのも本音。


頭の中整理出来ていませんが、こんな状況も実は最高に楽しいです。
悩めるって幸せ。


1週間後どんな報告が出来るのかな。

 

 

 

 

最後に

ニュージーランドに行くってことを聞きつけた日本人たち(先輩隊員やらVCやら大使館の方々)が応援のメッセージとともに「マヌカハニー買ってきて」とか「お土産はチョコ以外で」とかお土産の注文までしてくるんです。

 

フィジーこーゆー国です。奥ゆかしい日本人をこうも変えます。

 

寮母に「空港でラム肉買ってきて」と言われた時にはさすがに笑っちゃいました。

近所のお使いじゃねーぞ(笑)

 

 

 

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そんな感じで楽しんできまーす。

NO SWING
NO HIT!!!!!

お金と生命と日焼け

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部屋とワイシャツとわたしみたいなタイトルになってしまいました。

2018年も相変わらず書きながら迷走しています。

 

 

 

Auckland遠征まで1週間となり最後の追い込みで熱くなっている野球隊員大嶋です。

大嶋の野球熱に比例するように首都スバの気温もぐんぐん上がっています。
日焼けが止まりません。毎週のように脱皮と生成を繰り返しています。

サングラス焼けでパンダみたいな顔はどこに行ってもクスクス笑われます。

 

 

 

自分の中での“(大会で)勝ちたい欲”が日に日に膨らんできて些細なミスで大きい声を出してしまう人間としての小ささが最近の悩みです。

 

 

昨年の11月から本格的にスタートしたナショナルチーム
同僚CPは資金やユニフォーム作り、選手のパスポートやビザにエアチケットと大忙し。
現場の自分も一人でアタフタしてたり。

 

そんなこんなを乗り越えてようやくチームもチームらしくなってきました。
当初から不安だったお金の問題も殆ど片付いたようです。(実はまだ不安)

 

というのもナショナルチームとは言え、野球の認知度は下の下。

国際大会とは言え費用は全額自己負担。
選手の保護者には相当な負担が強いられます。

 

往復の飛行機代と1週間の宿泊費、食費その他諸々で約2000フィジードル。
一般的な国民の平均月収が1000フィジードルとされている中でのこの額。

とんでもないことです。

 

息子がドはまりしている謎のスポーツの為に、2ヶ月分の給料をポンっと出せる親が日本にどれだけいるだろうか。

 

兄弟でチーム入りしている家庭は4か月分。


昨年から始めて親元を離れて生活するようになった自分にも、この出費がいかに大きいかがよくわかります。というか自分も行くので(笑)

 

日本で言ったらユースの侍ジャパン

スポンサーがついたりしてユニフォームから費用まで出してもらえるんだろうな(あくまでも予想)と思うと、今回身を切る想いで払ってくれている選手の保護者には僕からも感謝をもう仕上げるレベルです。

Vinaka vakalevu

 

お金の関係でナショナルチームへの参加を途中で辞退した選手もいました。


ここには書けないような話もあったりして、悲しい知らせを同僚や子どもたちの口からきくたびに「野球(好きなこと)が出来ることに有難みを感じ、当たり前のことなんてないんだな」と日々感謝を忘れずに野球小僧達と汗を流しています。

 

 

 

 


野球するのにはお金がかかる。
日本人でもよく知っているこのこと。
お金がかかるスポーツだからこそ学べることがある。と思う。

 

野球=お金がかかるってのは
フィジアンもなんとなくわかっているみたい。

サッカーやバスケはボールさえ有れば出来るし、ラグビーなんてペットボトル一個で遊べちゃう。最強かよ。


野球は道具がいっぱい必要。
でもその道具も彼らはいつも借りるだけで自分のお金で買ったことがない。


「タダほど高いものはない」なんて言うけど、自分が負担していないものって意外と大事にしないみたい。

グラブを投げて渡すことは未だにやっているし、バッグに座ったりボールを踏んだりする光景もだいぶ減ったがまだまだ。

 

 

価値を知らないから。値段じゃなくて価値。


高いから大事にするとか、安いから粗末に扱っていいとかそーいうんじゃなくて

 

もっと本質的なところの話。

 

 

 

 


野球の技術云々もそうだけど
人の行動は基本的に強制できないと思っていて
出来るとすれば、彼らの考え方を変えるきっかけを与えるくらい

 

 

指導とは………被指導者の心身の機能と構造を変容させること。

 

 


「こうしたら上手くいくかもよ」っていう提案をして、相手がやってみた結果で判断する。

 

「なぜなら、こーゆー理由があって」って時には理屈も交えながら

 

 

 

「20ドル札落ちてたらどうする?」
「拾う!」
「お前が今踏んでたボール、20ドルするんだぜ?」

って話だったり

 

 

グローブを投げる選手には
「君の家では赤ちゃんを投げるのかい?」って聞いたりする。

 

 

 

極端な例だけど、野球選手にとっては道具は商売道具だし相棒だし家族みたいなもの。

手入れして大事に扱えば助けてくれる、そうしなければそうじゃない結果が返ってくる


最初は判りやすい形で価値を知っていけば大きくなった時に意味が分かる日が来る。
自分がそうだったように。
そうして彼らが次の世代に伝えてくれればいい。

 

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ユニフォームが配られた時の喜びようと言ったらもう。

あの瞬間の感情を忘れてほしくない。

 

野球道具だけじゃなくって他のものも大切に出来るようになってくれればなお嬉しい。

 


最終的にはを大切にっていうのに繋がる。

 

毎週のように練習以外でケガをしてくる選手がいる。


「代表選手なんだから自己管理をしなきゃ」なんて指導は間違っているのかもしれないけど「みんなの体には2000ドルの期待がかかってるんだぜ」と最近は笑いながら言ってます(半分マジ)

 

 


足が痛くて引きづってるのに「まだできる」と言って聞かない選手もいる。

わかるよ。気持ちは解る。でも指導者は選手の将来を預かってるから。

 

「何のためにやっているのかを思い出そう。今バッティング練習をしたいのか、来週の試合で活躍したいのか。どっち?」

 

 


自分を大事に出来て初めて他の大事な何かを手に入れられる。


これは健康管理員に頂いたお言葉です。

偉そうに言ってる自分も日焼けのし過ぎで怒られてしまいました。
今年は日焼け止め塗ろうかな…


残り1週間 自分に出来ることを!

Do what I can, where I am, with I have


NO SWING
NO HIT!!!!!

Action ~ 行動

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あけましておめでとうございます🐶
 
 
と何度か使ってから「何が めでたいんだ?」とどうでもいいことが気になってしょうがない野球隊員大嶋です。
 
「大きな事故ケガなく健康に今日という日を迎えられたことがめでたい」とありきたりな答えにいきつきました。
 
はいはいおめでとうございます。戌年ですわんわん。
 
 
 
めでたいと言えば先日フィジーにてテレビデビューいたしました。
同僚CPが熱く語っている後ろでパンツみたいにチラッと映ってます。
よ~いアクション‼


FIJI ONE SPORTS NEWS 281217


  •  
    「フィジーのテレビはチャンネルが二つしかない」
    「毎日ニュースですらも再放送している」
    という情報を教え子から入手して「いよいよ有名人になってしまうな」と謎の不安を抱えています(笑)
     
     
     


    実際に土曜の朝バス待ちをしていると
    「ケントもタウンに行くの?」と知らないおばさんに声をかけられました。
    知らない人から声をかけられることはしょっちゅうあるのですが名前を呼ばれることはなく、若干の恐怖を覚えたのでテキトーに答えてタクシーを拾ったら
     
    おばさんも乗り込んできて「ケントもタウンなら一緒に行こ」って
     
    図々しく隣に乗り込む知らない中年女性(フィジーだとたまに相乗りする)とクリスマスの話とか教会の話をしながらオフィスまで
     
    結局タクシー代も払わされた上に朝ご飯のみかんまで奪っておばちゃんは朝のマーケットへ消えていった。
     
    ナンデオレノナマエシッテルノ
     
     
     
     
     
  • 思った通りにはならないが、やった通りになる
  • Actionを興す
     
     
     
     
     
    師走~SHIWASU~  ほんとにあっという間でした。
     
     
    有難いことに活動がめちゃめちゃある(出来る)というラッキーな状況なので、週6で野球をして休みの日に遊んで家に帰ってきたら死んだように眠る毎日を送っています。
     
    クリスマスは初の連休だったので酒飲んで踊ってぶっ倒れてました
     
     
    年末年始の休みも昨日と今日だけ(大晦日と元日)
     
    「なぜ疲れないのか」ということをよく聞かれるがよくわからない
     
    多分いっぱい食べていっぱい眠ってるから(笑)
    これさえやっておけば肉体的にも精神衛生的にもなんとかなることを体が覚えている。
     
     
     
    学生の頃(去年まで)は朝までサッカーしたりゲームしたりボーリング場で朝を迎える絵にかいたような遊んでる学生だった。
     
    朝までカラオケで遊んで帰りに居眠り運転をして車を壊したことも在った。
     
    自業自得という言葉があっているかわからないが、当たり前のこと
     
    無茶をしたら体に返ってくるし、労わっていれば力が出せる
     
     
     
     
    思った通りにはならないが、自分のやった通りになる(のが人生)みたいな話を出発前に都庁の人が言っていた。
     
     
    「(途上国に行って、あんなことやこんなこと色んなことを成し遂げて貢献して帰ってきたい)と思って行ったけど
     
    少しの成果と少しの語学力、そして二人の家族(奥さんと子ども)を連れて帰ってきた」
     
    やった通りになってるよね(笑)って
     
    (笑)じゃねーわ
 
 
 
 
 
本当にその通りで
 
やったことはやった通りに
 
ナショナルチームも、最初に思い描いていたような理想のチームでは全然ないけど、やってきたことが確実に形になってきている
 
教えたいと思っていたけど後回しにしていたグラウンドマナーも、気が付いたら俺のマネして挨拶するようになってたしゴミや石も拾うようになった。
以前に割愛した☝背中で語る作戦☟
 

 

no-swing-no-hit.hatenablog.com

 親の言うことは聞かないけど、やることはマネする子ども。みたいな


 
 
 
 やらなければその通りに。
 
 
日焼け止めを塗らないから、いつもどこかしらが剥がれてる。
 
毎日やろうと決めて始めたDMM英会話も最近はサボり気味。
2年間暮らせば語学力も伸びるだろうと思ってたけど、半年たった今でも英語で話すときはドキドキしている。
 


ナショナルコーチとして受けたインタビューも全部カットされていた(笑)

途中2度ほどカメラを止めて聞き直してしまったくらいの語学力🐖
 


FBC 7PM NEWS 27 12 2017


☝18:39から
 
自炊もできるようになると思っていながら未だに麺か米の上に野菜と肉を乗せるだけ。
 
 
 
 
掃除しなければホコリがたまる
めざましをかけなきゃ寝坊する
素振りをしたら皮がむけるし
トレーニングをしたら筋肉がつく
 
何を考えて何を言っても行動が全て結果に結びつく
 
 
 
テレビ局がナショナルチームを取材に来たのも
選手が毎日練習に来るのも
ずっと断られていた国営グラウンドが使えるようになったのも
全部行動をした結果だろうし
 
 
 
 
行動することへの躊躇をなくしたい
今年は「行動する」年に
 
 
 あれこれ考える前にまずバットを振るってこと
考えるのはその後
 
平成30年もよろしくお願いいたします。
 
 
おまけ(いちばん指導者っぽい)

 


FIJI ONE SPORTS NEWS 291217


 
NO SWING
NO HIT!!!!!‼
 

夢 与えちゃったかも

 

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Bula all.  コン二チハ ヤキュウタイインノオオシマデス

 

 

Yaahhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhtto 帰ってきました同僚。

思わずハイタッチしちゃった。


色んなことがあったし、色んなことをやったし、色んなことができるようになった選手たち。
明日以降の練習で選手の変化を見せて驚かせたい。

 

 

  •  0.0011111%
  • 全然普及できてない
  • srow but sure
  • 夢の9ドル札
  • 夢与えちゃいました

 

 

 

先々週までの面談で集めたもの。
ナショナルチームの選手13人。一人ひとりの夢や目標をワードクラウドでまとめてみた。

 

 

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他と比べてProfessionalの文字がやや大きい。
次点でbaseball。そしてFijiとなった。

 

これが何を意味するのだろうか。
「Fijiでbaseballの代表選手に聞いているのだから当然の結果」と言われればそれまでの話かもしれない。

 

フィジーでいったい何人の人が「野球を知っている」のだろう。
フィジアンは「Do you know baseball?」と聞くと少し迷って「yes」と答える。
でもまともに知っている人に会ったことがない。
フィジアンは「no」と言うことをしないのだ

 


人口約90万人のフィジー共和国の中で私が野球を教えているのが約100人。
短期ボランティアの方や前任者の関わった選手たちは未知数だが
全選手の親兄弟を含めたとして仮に1000人が「野球を知っていた」としても       

0.0011111%

 

                   ⁉

 


よくわからない数字になってしまったが99%の人は未だ「野球を知らない」ことになる。

 

「全然普及できてないやん」と思うかもしれない。いや思うはず。

自分で計算してびっくりした。単純な割り算を3度も確かめたのは久しぶりだ。

 

1%にも満たないって……

 

でっでもZEROじゃない!

1000人の人は野球を知っているのだから。


JICAのボランティア事業が入っていなければ2017年現在でも普及率0%だったかもしれない。

 

ゼロからゼロ以上のものを生み出したと言っても過言ではない。 いや過言かもしれない。

 

 

そう思うと我々のやっていることは壮大なことに思えてくる。

全く知らない国から外人がやってきて謎の運動を広める。

それだけでは飽き足らず礼儀作法や挨拶や行動速度までにも口を出してくる。

ちょっとした宗教だ。野球教。

 

 

そしてこの布教活動に参加している熱心な信者たちは「野球教のプロになりたい」のだという。


国全体で見れば限りなく0に近い割合だけれど、ゼロではない。数人の子どもたちの“将来の夢”の選択肢に「野球選手」が入ってきたのだ。

 

野球は、彼らの親だってやったことのないスポーツだろうし、学校で言おうもんなら「お前ら野球なんてやってんのダッセー」と言われるかもしれない。

 

むしろ「ダサい」と言うやつはまだ良い。野球の認知度が低いことを知っているということは、少なからず野球というスポーツの存在を知っていることになる。

 

「野球?何それ?」ってのが99%の国で、彼らは堂々と“野球”を夢に掲げたのだ。

99%の人間が知りもしない超マイナーなものに取り組んだことはないが、周りに理解されにくいことはわかる。

 

minority がどうとか言うレベルの話ではない。

 

 

 

 

 

 

 

2000年に野球協会が発足して17年。

2000年に生まれた子は女子高生になっている。

 

17年経ってもまだ人口の1%にも到達していない普及率。現実。

 

でも確実に増えている。

srow but sure

ゆっくり だが 確実に

 

フィジーに今までなかった選択肢を選ぶ若者が出てきている。
ZEROから1になろうとしている。
この小さな一歩はどんな一歩よりも大きな前進になる。 

 

 

ナショナルメンバーの中にも「野球歴2年未満の選手」が3人もいる。

「去年まで野球なんて知らなかったよ」と嬉しそうに言う彼らは「ラグビーより野球のほうが楽しいと言う。

 

 

 

ナショナルメンバーの13人中11人が「プロ野球選手になりたい」と言い、残りの二人は「プロ野球リーグを創りたい」と言った。

 


私の夢がまさに「フィジーに(プロ)野球リーグを創る」こと。同じ夢なら一人より二人のほうが叶えられそう。

 

五輪とかWBCとかにフィジー代表が出て世界一になった日には自分の銅像を建ててもらおうと思っている。


日本の友人には「世界一になって銅像になってくるわ」と言って別れてきた。
夢はでっかいほうがいい。Think big!

 


話は変わるが2016年リオ五輪でフィジーは初めての金メダルを獲得した。
それが7人制ラグビーだ。
同僚に当時のことを尋ねたら「物凄く感動した」と言ってyoutubeから映像を引っ張ってきてくれたので二人で観た。


Rio Replay: Men's Rugby Sevens Final Match


勝戦を20分にまとめた動画。半分過ぎたあたりで、勝利を確信したのかフィジーの選手がもう泣いてる。
「まだ半分残ってるじゃんね」と横を見ると同僚も泣いてた。
泣き虫かよ。同僚のそーゆーとこ好き🐖

 

 


普及率80~90%(大嶋調べ)のラグビーで国内史上初の金メダル。
首都スバの当時の盛り上がりも想像するに易い。

 

国旗のデザインが気に入らなくて変えようとしていた(らしい)当時の大統領だが首相だかも、金メダルに発狂しすぎて国旗そっちのけで7ドル札を作らせたそう。

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世にも珍しい7ドル札。計算苦手なくせに7ドル札。7人制ラグビーだから7ドル札。
あまりにも安易な発想過ぎて親近感沸く。友達になれそう(笑)


そんなわけで大嶋の二つ目の夢。9ドル札。ちゃっかり自分も入れてみました。
説明は不要かと(笑)

 

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話は戻って子どもたちの夢に…

一人の選手が「ナショナルコーチになりたい」と言った。
「なんで選手じゃなくてコーチなの?」と単純に思ってしまったが

 

ナショナルコーチというのは現在の私の肩書である。
私の存在がそのまま夢になったのだとしらこんなに嬉しいことはない。

息子が自分の店を継ぐと言った時の親父の気持ち。今ならわかりそう(笑)


「簡単な仕事じゃないぞ」と言うと「知ってる。俺なら出来るよ」と。頼もしい。


「ケントに出来るんだから俺にだって出来る」と思われているのなら、それは成功。

 

簡単なことを難しく見せるのは三流。
難しい事を難しく見せるのは二流。
難しい事を簡単にやって見せるのが一流。

簡単だと思われてるなら 俺、一流じゃん(笑)
子どもに“夢”与えちゃいました!(☜ポジティブに捉えすぎ)

 


「世の中は甘くないぞ」って忠告するのが大人の仕事かもしれないが、「お前にだって出来るよ。やってみようぜ!」って背中を押す大人がいてもいいんじゃないだろうか。


別に皆が野球をやらなくたっていいし、なんだったらスポーツなんてしなくたっていい。

 

ただ、目の前に見えている世界が全てじゃない。
世界はもっと広くて、自分の知らない面白いものがいっぱいある。

ってことに気付いてほしい。


これは大人だってそう。
自分自身もフィジーに来て世界が広がったし、知らなかったことばっか見たし、まだまだ知らないことの方が多いんだと思う。


野球だって全然上手くないけど、彼らは自分のように上手くなりたいと言ってくれるし、何かしらの影響を与えることが出来ていると思う。
それだけでここにいる意味はあるだろう。

 

完全なる異文化である“野球”が1%にも満たないフィジアンに受け入れられていること。
野球との出会いは彼らの人生を変えたことになる。
彼らとの出会いもまた、私の人生に大きな変化を齎しているのかもしれない。

 


将来この国にプロリーグが出来る日が待ち遠しいです。
9ドル札のデザインが採用されたら印税で暮らせるかな(笑)

 

NO SWING
NO HIT!!!!!!

最近 学級崩壊 してました

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同僚の出張が伸びて、もう1週間一人での活動となることになり発狂しそうですが、逆に“自分の好きなようにやれる”と思いはじめたやけくそ気味野球隊員大嶋です。

 


前回まで活動(野球)のことを書くのを避けていました。

現実逃避しまくっていました。先輩隊員のとこへ遊びに行ったり、最新映画を見たり、お菓子食べたり、J-popばっか聴いたりしてました。

 

no-swing-no-hit.hatenablog.com

 


なぜかというと、単純に上手くいっていなかったので書きたくなかったからです。

 

 

 

 

子ども相手の仕事だから仕方ない部分はあるものの…


集合時間に選手がグラウンドに来ることはなく30~60分待つことが殆どで、中には最後の片づけをしている時に来る選手も

遅刻してきてアップもせずにいきなり練習に飛び込んで「肩が痛い」だの「足が痛い」だのと、外傷以外のケガが多い

疲れると仮病(明らかなウソ)を使って休む

好きじゃない練習はやらない

水を飲みに行った30分後お菓子を食べながら帰ってくるなど

挙げたらキリがないほどのコンニャローのバーロー岬

顔色を伺いながらフィジー語で何かを話したり(多分グチ)

怒られるとわかっててワザと石を投げたり

 


極めつけは、自分のミスでエラーしたのに「グローブが悪い」と放り投げたり蹴飛ばしたり

さすがに大声で怒鳴りつけてしまった。


それからというもの毎日のように練習中に怒っていました。

 


選手が来ない。イライラ。
やっと来たけどすぐサボる。
アップしない。ケガする。
集中力散漫。ミスする。道具にあたる。→ 怒る。
の繰り返し。

雰囲気の悪い練習が続いていた。

 

 

ナショナルチーム発足から1ヶ月。同僚がグラウンドに来たのは3度。

それ以外は一人で見ているせいか「舐められちゃいけない」という内なるプレッシャーから、よく怒るコーチになっていた。

そのせいかチームの雰囲気は最悪。学級崩壊状態

 

2週間くらい「楽しくないなぁ」と思いながら活動していたし、子どもたちも楽しくなかったはず…

 

 

 

 

 

 

 


そして今。オセアニア大会まで1ヶ月。

チームの雰囲気良いです!

 

挨拶とか、グラウンドのごみ拾いとか、アップは勿論、あんなに嫌がっていた筋トレも素振りも全部 自分たちから進んでやっています。

 

以前は負けたチームが罰ゲームでやっていた片付けも自主的にやるようになりました。

昨日なんか集合時間より前に来てた子どもに「ケント遅いよ」とか言われる始末。


技術面も勿論めっちゃ成長してます。


水を与え過ぎたサボテンのようにぐんぐん伸びます。

 

元々の高いポテンシャルに正しい知識と技術が加われば無敵です。
まさに「鬼に金棒(金属バット)」です。

 

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なんだろうこの変化は?

「どうにかしよう」と思って色々やったけど、色々やりすぎて何が彼らを変えたのかわかりません。


ということでこの1ケ月で自分なりに効果があったのではないかと思われることをまとめてみました。

 

 

  • 欲求を満たす
  • 怒らない宣言
  • 面談
  • 目標設定
  • 飴と鞭

 

① 欲求を満たす
マズローの欲求5段階説※をもとに子どもの自己実現欲求(「もっと○○になりたい」ってやつ)を引き出すためにできることを考えた。

www.motivation-up.com

 

生理的欲求→トイレにいつでも行けるルール。すぐ水を飲めるルール。(ボトルを用意)
安全欲求 →ケガをした時の処置。絆創膏やテーピング対応。
社会的欲求→大嶋では無理
尊厳欲求 →②③に繋がる

 

自己実現欲求以外のものをできる限り埋めることで、自らの意思で「上手くなりたい」とか「勝ちたい」とか「もっと野球をしたい」と思ってもらえるようなアプローチ。

 

② 怒らない宣言
文字通り。「もう怒るのやめるわ。今までごめんな。」と言ってしまう。
子どもたちも驚いていたが最初の一日で理解した様子だった。

 

逆に褒めるるようにした。

 

「ベースに投げろよ」→「ここまで届いたの凄いじゃん。あとちょっとだな!」

 

「まずはボール捕らなきゃ」→「エラーしたけど、その後の送球よかったな!」

 

 


あとは「Don’t ~」という言い方をやめた。

 

「走るな」じゃなくて「歩こうぜ」っていうやつ。

日本語だと簡単だけど英語だと脳内変換に時間がかかるのが難点。

 

 

 

③ 面談
 一人ひとりを呼び出して秘密のお話をしました。(子どもはみんな秘密が好き)

「いつから野球ってるんだっけ」とか「どこのポジション守りたい?」とかから始まり“将来の夢”とか“今後の目標”とかまで聞いちゃう。

最初はふざけながらもいつの間にかまじめな話に誘導するやつ。←これ意外と得意(笑)

 


④ 目標設定
 ③で個人の目標を把握したら定期的にリマインドする。
チームの雰囲気や練習がダラけてきたら「みんなは何で野球やってるんだっけ?」とか「将来プロ野球選手になりたいのは誰と誰だっけ?」とか言って煽る。

 

あとは選手が勝手に頑張る(笑)


 

 

練習メニューにも一つひとつの目標を設定する。

 

ただキャッチボールをしてるだけだったのを、距離を変えたり制限時間を設けたりする。

ベースランニングも一人ひとりタイムを計る。

 

記録をとると子どもたちも競って取り組むので競争が生まれるし、定期的に計測することで成長を見て取れるしモチベーションに繋がる。

 

みんなで一つの目標に取り組むというのは団結力を生むし、衝突も生むけど、コミュニケーションも自然に増えるし結果的に効果があったと思う。

 

⑤ 飴と鞭
競争を増やすことで選手のモチベーションアップには成功したが、回数も増え慣れてくると興奮もしなくなる。

 

そこで強制的に奮起させるのが「勝者への飴」か「敗者への鞭」。
使い方があっているかどうかは不明だが、結果的にかなりの効果を発揮したのではないだろうか。

 

手っ取り早いのが後者。罰ゲーム。

最初は片づけとかダッシュにしてたけど、彼らは走るのが大好きなので罰ゲームにならない。

今ではスクワットや腕立てを黄色い声をあげながらやっています。

 

 

難しいのが飴。そもそも野球が出来ること自体が飴のようなものだった自分からすると、練習以外に飴を用意するなんて発想はありませんでした。

 

しかしここはフィジー。相手はこども。

ということで「少しでも練習が楽しくなるように」とで練習中に音楽をかけはじめました。

筋トレやダッシュ、素振りの時間に彼らのテンションが上がりすぎて踊りだしてしまった日も在りましたが今では調子がわかってきました。

 


そして以前から提案があったプールに行ってのトレーニング。
「どうせ遊びたいだけやん」と却下していたものを決行してみました。


子どもを連れてプールに行くのは遠足のようですが統率が取れないという恐れも抱きつつやけくそで行ってみました。
案の定ハイテンションの子どもたちは遊びまわっていましたが「今日はそういう日」と割り切って自分も遊んじゃいました。

 

結果。楽しかった

 

水深2m。飛び込んでくださいと言わんばかりのガラ空き具合とノーマークの監視員。

 

楽しくないわけがない。

 

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プール行く前にみんなで悲鳴を上げるほど筋トレをしたのに、プールで3時間騒ぐほどの体力を持っていることも分かったし、選手の新たな一面も見られて良い機会だった。

 

 

そして一番迷ったのがバットの貸し出し

フィジーには野球道具を売っている店はなく

ナショナルチーム選手ですら野球道具をもっていない。
野球協会の保有する道具を毎回タクシーに乗せていってるのが現状。

練習したくても道具がなければできない。

じゃあ貸すしかないじゃん。

 

迷っていたのはケレケレ文化による“借りパク”と紛失盗難によるバットを使った犯罪が起きることを危惧したから。

でも信じるしかない。

 

家に帰って振ってるかどうかはスイングや手のひらを見ればわかる、でもそうじゃなくて信じることにしてみた。

 

 

今じゃ「道具の手入れをしよう」とか「両手で捕るんだ」とかコーチのようなことをいう選手も出てきました。よきよき。

 

 

他にも“勝手にコーチに任命作戦”と“背中で語る”作戦もありましたが今回は割愛。

 


「今までやってなかったのか」と呆れるようなこともありますが、“15人もの思春期の少年を一人でみるので手いっぱい”と諦めていました。

 

今回の経験は「意外と一人でもできることあるじゃん」という自信に繋がりました。

 

 

“子どもは大人の写し鏡”

 

子どもがつまらなそうにやっているのは先生のせい

先生が笑顔ならクラス全体が笑顔になる

 

子どもを楽しませるためには、まずは自分が一番に楽しむ

 

そんなわけで大事なことを思い出して誰よりも野球を楽しんでいる大嶋と

 

最近笑顔が増えた子どもたち

 

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そしてこんないい流れを全て無に帰すような巨大な不安要素に気付きつつも見て見ぬふりをしています。その辺は次回にでも。

 

 

今は出来ることを信じてやるだけ。

今年も残り18日!

何回練習できるかな。

NO SWING
NO HIT!!!!!

協力隊っぽい体験をした

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日本では人肌恋しい冬がやってきているであろう今日この頃

 

12月だしもう雪とか振ってるのかな?

 

フィジーは夏しかないし冬も雪も恋しいです。あと人肌も。

 

 

先月からschool horyday(夏休み)とサマータイムのダブルパンチで忙しさが増す野球隊員大嶋です。

とはいえ野球ができることはこの上ない幸せ大嶋からするとサマータイム万歳。夏休み万歳です。

 

 

先週から唯一の同僚が海外出張に行ってしまい、またまた一人で活動してます。

 

 

 

  • サマータイム
  • 家族の時間
  • 先輩隊員訪問
  • 日曜にしてはいけないこと
  • Knowing and understanding are diffrent

 

 

 

 

 

国際大会を来月に控え、選手たちのモチベーションも上がっている……のだろうか

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サマータイムにより日照時間が延びたわけだし

 

夏休みで家に居てもブーブー言われるだろうし

 

来月には7年ぶりの国際大会だし

 

相変わらず雨が多いから晴れた時にいっぱい練習したいと思い

 

 

いつもより練習時間を長く設定してみる     も目論見は失敗

 

いつもどうりの時間に帰ろうとする彼ら

 

 

サマータイムってそもそも何のためにあんの?

 

 

 

「時計の針を1時間進めることで朝が早くなり、父親が退勤後まだ日が落ちる前に息子たちとキャッチボールをするため」

ではないかという無茶苦茶な仮説を立てた。

 

 

day light savingっていうんだよ。明るい時間に生活して電気を節約するためにあるんだ。」と子どもが教えてくれた。

 

納得…書いて字のごとくというか。節電ってことね。

 

 

実際には年末にかけて定時より早めに仕事を終える(強制的に店じまいする)人も多く、家族の時間が増えるというのもあながち間違いではなさそうだ。

 

フィジアンは家族の時間を大事にするし、家族そろってのご飯が何よりもの幸せだという。

 

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そんな大事な時間を「よっしゃー!いっぱい練習するぞー。まだ明るいからあと一時間!」と半ば強引に奪っていたことになる。

 

申し訳ないので練習時間は変えずにテンションだけサマーモードでやってます(笑)

 

同僚にも息子や奥さんがいてるし子どもたちにも待っている家族がいる。

 

あれ?俺だけ一人じゃね?

 

 

 

 

 

日曜 Navusoに住む先輩隊員のとこへ同居人と遊びに行きました。

 

田んぼと畑と林を抜けてちょっとした山の斜面みたいなとこに住んでました。

 

The協力隊みたいなとこ。

 

道路はもちろん整備されていないのに

 

裸足で歩くもんだから砂利が刺さるか泥だらけになるかの二択

 

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丘を越えてニワトリの卵を取りにいったり豚にエサをあげにいったりレモンを貰いに行ったり

 

足が汚れるのがすごく嫌いな自分も流石に諦めるほどの体験でした。

 

 

 

 

 

我々をホストとして迎えてくれた先輩隊員は現地のフィジアンと完全に家族化してました。

 

「こいつは俺の息子だよ。ワッハッハー」と親父さんは言い

 

家族同然のように振る舞い扱われる姿を見て少し羨ましかったです。

 

イジりイジられ、殴り殴られゼロ距離の関係を築いていました。

吸い途中のタバコまで共有する彼らは今日から田舎に一緒に帰ってクリスマスもみんなで過ごすのだとか。

 

素敵な関係だな~

 

 

 

「日曜日は安息日だから働いちゃいけない」

 

日曜に洗濯するだけでも怒られるというこの村

 

音楽に合わせて体を揺らすだけで「ダンスもダメ」と(笑)

 

日曜はとにかくゆっくり家族との時間を楽しむ。

 

これがここの人たちの幸せなんだと教わりました。

 

日曜にバスが走らないのも店がしまっているのも野球の練習をしちゃいけないのも

 

全部家族との時間のためでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「メンティー(ケント)はクリスマスどうするの?暇だったら遊びに来てもいいからね」

 

という不意打ちを食らい

 

またまた「あれ?俺だけ一人じゃね?」となりました(笑)

 

 

帰り際に少し泣いてしまったのはヤンゴナ(カヴァ)を6時間飲んだせいです。

クリスマスの話は関係ありません。全然関係ありません。

 

 

 

 

 

フィジーで「ケント」という名前をいうとかなりの確率で「メントス⁉」と返ってくる

 

メントスとかメンティーとか素敵な名前と素敵な思い出を貰いました。

 

 

 

 

 

自分から見ると過酷な状況でも、彼らは大変な思いをしてるとは感じていないし

 

彼らが首都に出てきたらそれはそれで大変なのかもしれない

 

 

 

村に入ってすぐ「ここじゃ野球できねーな」と言った自分が恥ずかしく思えます(笑)

 

 

環境が違えば苦労や悩み、幸せ感じ方だってこんなにも違うのかと

 

どっちが良いとか悪いではないのだなと

 

そんなことを感じた次第です。

 

 

少しだけ協力隊っぽい体験をした週末でした。

 

 

 

首都に住む自分は地方の状況を話で聞くぐらいで「大変だなー」と他人事に思っていたけど、実際に先輩が生活しているのを目の当りにして、考えさせられるものはあったし「来てよかった」と思いました。

 

 

 

 

異文化理解はきっと一歩通行じゃなくて

 

「現地の人が暖かく迎えてくれた」っていうこっち側の想い出と

 

メントスって日本人が来て一緒にカヴァ飲んだな」っていう向こう側の想い出もあるはずで

 

そう思うとどんなことにも挑戦する意味はあるのかな。

 

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最後に先輩が下さったお言葉を…
 
 
Knowing and understanding are diffrent

 


 
まさに “知ってる”のと“理解している”のでは全然違う  ってやつでした
 
体験したからこそ体感したものが言葉にできるし誰かに伝えられるし自分の経験になる。


ぶーぶー言いながらも裸足で泥沼を歩いた意味はきっとある。

 

 

 

NO SWING

NO HIT!!!!!‼

何のために?

来年の1月に控えたオセアニアチャンピオンシップへ向けて、ナショナルチームの練習が続いている。


先週からスクールホリデーに入った首都スバは多くの若者でにぎわっている中、繁華街ではなくグラウンドに足を運ぶ彼ら。

 

最近では集合時間通りか少し早めに来ている選手もいる。大きな変化である。

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  • 何のため?
  • お金のため?

 

 

 

技術云々も非常に大事だが人間的な成長こそ大事だと考えたい。
野球をやって野球だけ上手くなっても、野球の技術が日常生活で役に立つことは殆どない。

 

ってなわけで野球を通して人間教育ができたらなと偉そうに思っているわけですが、その辺の話はまたそのうち…

 

 

私は現在ありがたいことに野球を生業にさせていただいているが、ここフィジーにおいて野球で生活しているのは私と同僚の二人だけだ。

 

 

「野球では飯が食えない」というのが専らの見解だ。

 

フィジーにおいて野球は超マイナースポーツ。仕事にできるわけがない。

もちろん野球のプロリーグも “未だ” ない。(だから普及員として派遣されている)

 

日本で生まれ育ち、4歳から野球をやっている自分にとって当たり前のようにあった「プロ野球」がない。

 

    

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野球少年にとってそれは夢であり憧れであり目標。

 

勿論それだけが全てではないが大半の野球少年が目指しているものだろう。

私もその昔「プロ野球選手になる」ことが夢だった。

私の夢、目標は「プロ野球選手になること」であって それ以上でも以下でもなかった。

 

「なぜ?」と問われたことはないのでわからないが今になって推測するに「野球が好きだから、野球を仕事にしたい」と考えていたのではないだろうか。

 

実際のところは「カッコいいから」だったかもしれないし、当時の私はクラスの誰よりも早く野球を始めていたし誰よりも走るのが速かったし誰よりも野球が好きだった(最後のは自称)故に野球をしていることが自分のアイデンティティのようなところもあったかもしれない。

 

 

つまり何か明確な目的をもって野球をやっていたわけではない

「お兄ちゃんが始めたから僕もやる」そんな理由で入った野球チームで幼稚園の頃から「週末には野球をやることが当たり前」になっていた。

 

これまでもこれからも「当たり前のように」野球をやるもんだと思っていた。

プロ野球選手になって、いつまでも野球を続けていくのだと。

 


プロ野球選手ではないが23歳のいまでも野球に携わっているし野球を仕事にしたい」という夢はある意味で叶ったことになる。

 


彼らは何を目標に野球をやっているのだろう。

彼らの夢は何だろう。

 

 

Why do you play baseball?
What do you play baseball for?
What is your goal?
What is your purpose?

 

 

こんなことばかりを尋ねる毎日。

考えてほしいから。

 

親に無理やらされているわけでも、誰かに頼まれたわけでもなく、自分たちの意思でグラウンドに来る。

何のために野球をするのか。

考えてほしい。

 

 

どんな答えでもいい。考えたうえで「(未だ)わからない」も答えだと思う。
でも考えてないのは良くない。


「エクササイズ」とか「健康のため」でもいい

なんだったら「暇つぶし」でもいい

「好きだから」とか「楽しいから」だったら最高だし

「グラウンドが居場所」っていう子も居るかもしれない。

 

 

 

 

 


ある選手にこんなことを聞かれた。


オセアニアの大会で買ったらお金もらえる?」

 

現段階では優勝チームへの賞金などの話は出ていない。

 

「世界大会へのチャンスが貰えるよ」

「世界大会で買ったらお金もらえる?」

 

この問いに対する正しい回答は判らなかった。

 

プロ野球選手になれるチャンスが貰える(かもしれない)よ」

 

決してウソではない。世界大会ともなれば各国からメディアやスカウトが来る。彼らの活躍が目に留まれば…というのは可能性の範囲ではありうる話だ。

 

プロ野球選手になったらお金がもらえる?」

「貰えるね」

 

ラグビー選手の何倍も貰えると言ったら目を輝かせていた。

 

家を建てて車もパソコンもケータイも2台づつ買う。
グローブは3つスパイクは6個買うんだ。
ケントと同じサングラスも欲しい。

 

 

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 彼女をいっぱい作る。っての以外は応援すると言った。
ついでに無職だったら雇ってくれるという約束もした。
 
彼は「プロ野球選手になってお金持ちになりたい」と言った。
 
目標は“お金持ち”になることで“プロ野球選手”はあくまでも手段。
 
ただ「プロ野球選手になりたかった」小学生の頃の自分の夢よりも、明確なものを描いていた。

 

 

プロ野球選手になって活躍したいでも
プロ野球選手になってチームを優勝させたいでもなく
プロ野球選手になって美人アナウンサーと結婚したいわけでもない。
あの頃の大嶋少年は“ただ”プロ野球選手になりたいとしか思っていなかった。

 

その点その選手は“なんで”プロ野球選手になりたいのかが自分でわかっているだけ夢には近いと感じた。

 

自分でこそ「好きだから、楽しいから」野球指導者を選んだわけで
プロ選手の中にも「お金の為にやっているわけじゃない」という選手もいるだろうし、それは素敵な考えだと思う。


しかし、途上国にて「お金のため」にプロ選手になろうと考えるのは至極当然なことだし、それを否定することはできないと思った。

 

「お金のため」に何かをすることが恥ずかしいことだと思っていたことが恥ずかしい。


“何のために”やるかなんてみんな違うだろうし、ゴールが明確なほうが到達もしやすい。

そんな事を12歳の子どもから教えてもらった。

 

その日から「夢が逃げるぞー」とボールを追いかける少年に檄を飛ばしている。

 

NO SWING

NO HIT!!!!!‼

 

 

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